ナルシストではない!自己愛性人格障害を正しく知ってつき合う方法 その②

【心理】思考

自己愛性人格障害の終わり

前回に続いて、

自己愛性人格障害”や、

自己愛性パーソナリティ障害

についてです。

 

前回でも話しましたが、

これらは自分で”そう”だと自覚しにくいので、

手遅れになる前になんとかするひつようがあります。

 

今回は自己愛性人格障害の原因と、

それに対する付き合い方を紹介したいと思います。

 

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自己愛性人格障害になる原因は幼少期にあった!

実は自己愛性人格障害になってしまう原因は特定されてはいません。

しかし2人の学者がそれぞれ

◇〈生まれ持った性格と幼少期の家庭環境が原因説〉

◇〈最も幼少期の家庭環境が原因である説〉

と仮説をたてました。

 

共通することは、

「子どもの頃の家庭環境や親子関係にある」ということです。

なんだか難しい話に感じちゃうので、

くだけた感じで紹介します。

 

生まれ持った性格と幼少期の家庭環境が原因説

赤ちゃんでも慎重な子や、

何にでも興味を持つ子、

おおらかな子やすぐ怒る子など性格は十人十色、

バラバラです。

生まれ持った性格がちゃんとあります。

 

それに加えて、小さい頃から超過保護で何でも甘やかしたり、

『○○ちゃんはすごい!』

『こんなこともできるなんて天才だわ!』など、

褒め言葉ばかりをかけ続けたりして育てられたことが原因だという考えです。

 

褒めて育てることは良いことだと思います。

しかし、褒められ続けると、

親の過剰な期待に応えることを義務と感じ、

応え続けることに必死。

そんなの苦しいですよね。

 

褒めて育てることも大切ですが、

叱ることも同じくらい大切なんです。

“この子は成績が良いから、良い大学に入って、大企業か公務員になって…”と

勝手に子どもの未来を親が描いて期待するのは危険なこと。

そうすると、子どもは、

本当にしたいことを心の奥底に押し込めて、

“親の高い理想像”が自分のあるべき姿だと思い込んで育ち、

“自分よりも親の理想”を大切にします。

最初に紹介した“自己愛”がないまま、

大きくなってしまうことになってしまいます。

生まれ持った性格と親子関係の2つが

原因であるというのがこの仮説です。

 

最も幼少期の家庭環境が原因である説

幼少期に親の期待に応えられずに否定されたり、

構ってもらえなかったりする子どもは自己愛、

つまり“自分を大切にする力”が育ちにくいです。

 

最近では、そんな保護者が増えてきたように感じます。

子どもが『手をつないで』と言ってもスマホに夢中な親、

『抱っこして』と言っても『自分で歩けるでしょうが!』と突き放す親、

『○○くんはできてるのにどうしてできないの⁈』と比べる親、

『ボールで遊ぼう!』と言っても『忙しいの見てわかるでしょ?』とスルーする親、

そんな親をたくさん見てきました。

 

そんな子は共通して、

“構ってもらうためにわざと困らせる”行為をしたり、

出来そうにないとすぐに“どうせ自分なんて…”と

諦めたりする傾向がありました。

“注目されたい”“褒められたい”思いから、

このような行動をとるのです。

そして、

“いつでも自分が注目されないと嫌”

“自分は他人から称賛される人”と

大きくなって大人になってもそう思い込んでしまうことが

原因であるというのがこの仮説です。

 

いずれの仮説も、

幼少期に愛情不足で自分を大切に思えない家庭環境で育ったことが

原因であることには変わりありません。

いかに幼少期にありのままの自分の子を認め、

愛情深く関わっていくことが大切かがわかりますね。

 

自己愛性人格障害の人への関り方

自己愛性人格障害の人は幼い頃の環境が原因です。

そのため、

“理想と現実の自分にギャップ”を感じ、

“理想の自分を守らなきゃ”と

不安から自分を守ろうとします。

 

しかし自己愛性人格障害の人は、

人を傷つけても平気で被害者になり、

罪悪感を感じません。

あなたが精神的に追い込まれてしまう危険があります。

 

そんな自己愛性人格障害の人との接し方を、

〈関係者の立場〉と〈家族の立場〉から

紹介しようと思います。

ここでの〈関係者〉は友だちや同僚など、

家族以外の人の意味で紹介させてもらいます。

 

○〈関係者の立場の場合〉

1.言い争わないようにする

2.嫉妬の対象にならないようにする

3.逃げ出す勇気を持つ

あなたが、いじめやパワハラ、

セクハラやストーカーに合わないために。

 

1.言い争わないようにする

酷い言葉を浴びせられてもグッと堪えて、

言い返さないことが大切です。

一言言おうものなら、

罵詈雑言で罵られてしまいます。

 

人格を否定する言葉を言っても、

あなたが傷つくなんて考えはありません。

また、“0か100か”の考え方なので、

白黒はっきりつけるまで、

しつこくつき纏われる可能性も否定できません。

酷い言葉を言われて堪えるのは理不尽に思えますが、

あなたが何も言い返さなければ、

相手もターゲットにされることなく平和な日々が待っています!

“あなた自身を守るために言い返さない”と

思考を変えてみて下さいね。

 

2.嫉妬の対象にならないようにする

嫉妬や妬み、うらやましさから、

無意識に傷つけたくなる衝動に駆られる特徴があります。

育ちの違いが負の感情を大きくさせてしまうのでしょう。

高級なバッグや財布、

ブランド物の服などを着ているだけで、

“自分との差”を感じてしまう傾向があります。

 

『あのバッグ半額セール品だよ』

『あの財布よく見たら偽物だよ』

『身の程知らないからなんか服に着られちゃってるよね~』など、

嘘の悪い噂を他人に言いふらすことも平気でします。

酷くなるにつれ、

『○○(あなた)がこの前万引きしてるの見ちゃった』

『あのかわいい時計実は万引きしたやつだよ』など、

警察沙汰になるような嘘まで言いふらしてしまいます。

 

しかし、どのタイミングで嫉妬の対象になるかわかりません。

そこが難しいところですね。

もし『あのバッグ半額セール品だよ』と

嘘の噂が聞こえてきた時がタイミング!

『そうなのよ!半額じゃないと買えないもん~』と

“あえて”同調したり、

『(相手)ちゃんのバッグ素敵よね!』と

“相手の方が上”と思わせるような発言をしたりしてみましょう。

 

頑張って働いて買ったものでも、

コツコツ貯金を頑張って買ったものでも、

我慢です。

相手の前では波風立てないようにすることで、

嫉妬の対象から外れることができます!

 

注意することは“過度に褒めないこと”です。

相手より下と思われようとするあまり、

どんどん相手を持ち上げると、

逆に“私の方が勝っているから仲間にしても大丈夫”と

思われてしまう危険が!

波風立てない程度にサラッとかわして、

余計なことを言わないのが得策です!!

 

3.逃げ出す勇気を持つ

学校や会社だと嫌でも顔を合わせなくてはいけませんよね。

毎日精神的にボロボロになる前に、

“逃げ出す勇気を持つ”ことも必要です。

”逃げることは悪”だという風習が日本にはあるように感じますが、

そんなこと知ったことではありません。

また、そんなこと言っている場合でもないです。

 

セクハラやパワハラ、

DVやいじめなどは人には言いにくいと思います。

しかし、その事実を相手より上の上司や相談室、

警察や先生や教育委員会などに伝えて、

相手から逃げる環境を作ってみて下さい。

 

クラス内の他のグループに事情を説明して移ってみるのも、

1つの方法だと思います。

思い切ってDV恋人と別れるのも1つの方法です。

勇気をもってカミングアウトして逃げるのは、

決して裏切り行為ではありません。

自分自身のために勇気をもって逃げることも必要な時はあるのです。

攻撃が酷くならないように耐える勇気も必要です。

 

しかし自己愛性人格障害の人は、

幼少期のトラウマから、

“理想の自分にならなきゃ”と

孤独に世の中と戦っていることも忘れないで下さい。

そのために今度は〈家族の関わり方〉が大切になってきます。

 

○〈家族の関わり方〉

1.本人に対して真っ直ぐ向き合う

2.家族の関係性を考える

3.家族がどうあるべきか見直す

 

もし自分の子どもが自己愛性人格障害だとしたら、

その孤独な戦いから解放させてあげて下さい。

 

1.本人に対して真っ直ぐ向き合う

まずは自分の子どもが、

“自己愛性人格障害”だということから

目を逸らさないで下さい。

きちんと目の前の子どもの苦しみを受け止めてあげて下さい。

攻撃的で平気で人を傷つけたり、

嘘を言いふらしたりする姿を受け止めてあげて下さい。

それができるのは、ほぼ家族だけです。

 

家族が傷つくかもしれません。

長い戦いになるかもしれません。

目を逸らしたくなる時もあると思います。

それでも抱きしめて愛情を注いであげて下さい。

『何で?あんたのために頑張ってきたのに!』と

最初は戸惑って逆ギレされ、

突き放されるかもしれません。

突然の家族の態度の変化に益々悪化するかもしれません。

時には思いっきり叱ってあげて下さい。

コンコンと叱るのも愛です。

そして根気よく抱きしめ続けて下さい。

“理想の子ども像”を捨てて、

ありのままの姿を愛してあげて下さい。

 

2.家族の関係性を考える

ありのままの本人の姿を見るのは重要です。

それと同時に、“今の家族の関係性”を見てみて下さい。

“触らぬ神に祟りなし”と、

子どもの問題から目を背けて、

気づいたら子どもの方が立場が上で、

言いなりになっていませんか?

 

もし兄弟姉妹がいる時は、

“あの子はどうしようもない子だから”と、

見て見ぬフリをして、

他の子どもばかりかわいがっていませんか?

それではその子が“孤独な戦い”のまま苦しみ続けるだけです。

いけないことをした時は、

“これでもか!”と叱って大喧嘩するのも良いでしょう。

 

あなたの関わり方や理想を、

押しつけていたことをちゃんと詫びることも大切です。

“同じ目線”や“人生の先輩”として上から言うことは、

時間が経つにつれ苦しいかもしれませんが、

健全な家族の関係性に戻すには決して避けられない道です。

そして決して他の兄弟姉妹と比較しないで下さい。

そもそも、兄弟姉妹で比較することは、

何も意味がありません。

百害あって一利なしです。

傷口に塩を塗り込む行為です。

どうか現実から目を背けないで下さい。

 

3.家族がどうあるべきか見直す

目の前の本当の子どもの姿を愛し、

家族の関係性を考えた後は、

“これからの家族はどうあるべきか”と

未来に目を向けてみて下さい。

果たしてこのままの現状で良いのか、

克服させてあげるべきなのか考えてみて下さい。

 

そうすると“本当に大切な家族の姿”が見えてくるでしょう。

そのためにできることとして、

その“本当に大切な家族の姿”を

家族全員で共有していくことも1つの方法です。

 

また、病院へ一緒に通ってあげるのも1つの方法だと思います。

自己愛性人格障害は“そういう人なんだ”と見逃されて、

見つけにくいと言われています。

しかし、少し“おや?”と感じたら、

1回受診してみるのも克服の第一歩だと思います。

 

長い通院になるかもしれませんし、

カウンセリングや薬物療法が必ずしも合っているとも限りません。

しかし、家族のあるべき姿に気づいたのなら、

できることは一緒にしてあげてみて下さい。

いつかきっと“本当に大切な家族の姿”になれるはずですよ。

手遅れなことなんてありませんよ。

 

子どもの“孤独な戦いから”救い出してあげるためには、

家族の協力が不可欠です。

現実から目を逸らさず、

家族、子どものために何ができるか、

しっかり考えてみて下さい。

 

しかし、“私の育て方がいけなかったんだ…”と

自分を責めるのは間違っています。

誰でも母親1年生、

右も左もわからず頑張った結果がちょっと間違っていただけです。

 

そして向き合うことは根気と精神力が必要になります。

しんどくなる時も訪れますが、

そんな時は親族に頼ったり、

家族自身が通院したりして、

悩みを吐き出せる環境を確保することも重要ですよ!

子ども自身が生きやすくなるために、

万全の協力体制を築くのが大切です。

 

まとめ

自己愛性人格障害は、

幼少期の家庭環境や親子関係のトラウマが関連して、

本人も生き辛いですし、

周囲の人も精神的にノックダウンさせられてしまいます。

 

そうならないために今一度おさらいをしてみると、

①理想が高すぎて“ありのままの自分” を受け入れられない特徴がある

②原因は幼少期の家庭環境や親子関係にある。

③攻撃される前に耐える勇気を持って接する

④家族は目の前の子どもの本当の姿と向き合って愛情を注ぎながら接する

これらがとても重要です!

 

私は“自己愛性人格障害”ではありませんが、

“障害”とつく病気を持っていました。

“障害者”というだけで離れていった人もいます。

家族には受け入れてもらえず、

“障害”がついているというだけで罵詈雑言を浴びせられ、

説明しても聞く耳を持とうとしてくれませんでした。

“わざと困らせようとしている”と思われたこともあります。

 

あなたが自分の身を守るために、

逃げることはとても大切なことですが、

“そういう人”と決めつけずに偏見を持たないことも、

人間関係に対して視野が広がるきっかけになるかもしれません。

 

家族の方は、どうか“障害”を持った子どもを見放さず、

受け入れてあげて下さい。

やはり家族に見捨てられるのが一番悲しいですから…。

自己愛性人格障害を正しく理解して、

関わってあげて下さいね。

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